自分では気づかない「うつ」~うつは誰もがかかる可能性がある

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人口20人に一人が「うつ」にかかっています。

最近のストレス社会で「うつ」に悩んでいる人が相当いると考えられます。うつ病は「心の風邪」といわれたりもします。そして、風邪は誰でも引いたことがあるのではないでしょうか。

また、知らずにかかっても、少し休むことで風邪は治ります。

しかし風邪より辛いのが「うつ」なのです。そんな、あなたが「うつ」と言われると心にぐさりと突き刺さり、気弱になってしまうかもしれません。

そして他人の中には「心が弱いから」「甘えている」「怠けている」等いろいろ言う人がいるのも事実です。

だからこそ「うつ」を理解して対応することが大切です。

自分では気づかないうつ

しかし、自分が「うつ」にかかっているのに気づかないことが少なくありません。

疲れが溜まっている、気持ちの持ちようが弱いんだ、もっと頑張らなければという状態で自分を追い込んでいることに気づかないことが多いのです。

突然「うつ」になるということはないのです。それなりのさまざまな要素と期間が関わってきます。

なぜ「うつ」が分かりにくいのでしょうか?

さまざまな要素が関わっているからです。

その要素を整理していくと、「うつ」のことが分かってきます。

うつ病は「気分障害」の一つで、特に体の病気がないにもかかわらず、気分が憂うつな毎日が続き(2週間以上)、今まで楽しんだことが楽しめないと感じ、食欲がなく、睡眠不良、性欲、思考力等の低下の特徴の症状が現れた状態をいいます。

典型的なうつや非定型うつなどに分けられます

 一つは、メランコリー親和型「うつ」

多くの人が抱いている「うつ」のイメージは、このタイプです。

気分がいつも暗く落ち込んでいるのが特徴で、楽しいことがあっても、気分はいつも低迷しています。「食欲がない」「眠れない」「自分を責めてばかりいる」といった症状です。

二つ目が非定型「うつ」です

典型的な「うつ」とは異なる症状が見られます。

どんなことがあっても気分が落ち込んだままですが、楽しいことがあると、そのときだけは気分が明るくなります。このように、気分が反応しやすくなるのが特徴です。

また、「食べすぎ」「眠りすぎ」といったことも起こります。

体が鉛のように重く感じ、ベッドからなかなか起き上がれない人もいます。また、対人関係に敏感な人が多いのもこのタイプの特徴でもあるといわれています。

うつ状態とうつ病の違い

「日ごろ感じる軽い気分の落ち込みと、病気としての「うつ病」は本質的に区別することができないと専門家は述べています。「うつ」と「うつ状態」の違いはご存知ですか?

「うつ病」「うつ状態」「抑うつ状態」「抑うつ感」等「うつ」という言い方があります。

「うつ状態」というのは気分が沈みこんだ状態をあらわす言葉です。

ふつうに生活している人がなにか失敗して落ち込んでいるのも、うつ病の人がやる気がなく落ち込んでいるのも「うつ状態」です。

不安障害の人、統合失調症の人がふさぎこんでいても、それは「うつ状態」と表現します。

一方「うつ病」という言葉は、うつ状態を中心とする症状があって、辛い思いをしたり、仕事や暮らしに具体的に支障があったりしたときに、治療が必要な病気という意味で使います」(精神神経科大野裕氏書「うつで悩まないで―」ナツメ社、2004年7月3日発行より抜粋)と述べています。

うつ的症状はどうして現れるのでしょうか?

それは、さまざまなストレスの積み重ねの結果にあり、ある日突然浮上することはないということです。

ストレスという言葉は、1930年代にカナダのハンス・セリエという科学者が、提唱した「ストレス学説」概念です。

 

ハンス・セリエ ハンス・セリエは、1907年1月26日、オーストリア=ハンガリー帝国のウィーンで生まれた。1929年にプラハで医学と化学の博士号を取得し、1931年にロックフェラー財団の奨学金を得てジョン・ホプキンス大学へ移った。さらにモントリオールのマックギル大学に移り、ストレス問題の研究を開始した。WikipediaWikipedia

 

 

 

セリエは当初、動物に加えられる有害作用によって引き起こされる状態、つまり副腎皮質の肥大、萎縮したリンパ組織、胃腸におこした胃潰瘍、などを「ストレス状態」にあると考え、これらの状態をストレスと呼びました。

そのストレス状態を引き起こす有害作用を「ストレッサー」とよびました。

ゆえに、「ストレス」という言葉は、一九来物理学の用語です。よく知られるボールに力を加えるとボールは変形(ヒズミ)するというストレス例図を見たことがあると思います。

私たちは、日々さまざまなストレスを感じながら生活をしています。

ストレスというとすぐ仕事のプレッシャーや人間関係の悩みの精神的なものとイメージをされるかも知れませんが、ストレスには体の痛みや寝不足、寒さ、暑さ、騒音などの環境などさまざまな要素が関与してストレスを感じます。

健康的な人でもストレスが続けば免疫力が低下する

またストレスで胃潰瘍やガンなどになるといわれますが、ストレスが続けば健康的な人でも免疫力が低下し、さまざまな疾患が発症することは、患者さまの状況からも感じることがありました。

ストレスは生きている限リゼロにはできません。しかしストレスの捉えかたで感じかたも違ってきます。

ストレス学説のハンス・セリエ博士は「ストレスは、塩やわさび、唐辛子、ガーリックのようなもの」いわゆるスパイスであると述べています。この言葉を知ったとき「まったくその通り」と腑に落ちます。

適度のストレスは生活の活力にもなります

頑張ろう、という心地よい思いをもたらします。しかしマイナスのストレスは確かに辛いです。試験に落ちて、二次試験を受ける情けない思い、仕事で失敗して、自分を責めることもあります。

このように適度なストレスがあるから、生きていけるのだと思います。ストレスがない人生ヽそれは、生きているとはいえないのかも知れません。

あなたは、ストレスをどのように捉えますか?

企業で働く人たちのストレスの増強で「うつ」状態になる傾向があります。

職場のストレスといってもさまざまな種類があります。

平成19年のある労働者健康調査によると、仕事や職場生活に関する強い不安、悩み、ストレスを持つ人の割合は全体の58%、管理職では60%となっています。

職業性ストレスの種類

1位が仕事の質、量の変化

2位が役割、地位の変化

3位が仕事上の失敗、過重な責任の発生

4位が事故や災害の発生

5位が対人関係の問題の順になっています。

人間が感じるストレスとしては心理的な悩みや人間関係を中心とする職場における「働く人のメンタルヘルス」に昨今関心が高まっております。

その職場のストレスは人間関係によるものが一番大きいといわれています。特に「上司と部下の関係」「同僚との関係」等の問題が大きいといわれます。

また精神的な要因だけではなく、過重労働も大きな要因になります。蓄積された疲労とストレスは密接な関係があるといわれています。「心労」という言葉です。

「ストレスが強いから疲れるのか?」「疲れるからストレスが高まるのか?」という相互関係は大きいと考えられます。

メンタルヘルスを高めるには

自分がどんな性格でどういう人間なのか?知る必要があります。

性格と思考の関係性をみてみましょう。

①几帳面で真面目な傾向

真面目で几帳面で柔軟性がない性格傾向の人は仕事や物事に全力で頑張るタイプで、人間関係においても常に気をくばり、トラブルを嫌がる平和主義者。

責任感が強く、一生懸命で気持ちの切り替えができにくいタイプは、何事にも絶対にミスを起こさないよう努力する。また何事においても一番でありたいと思い続ける。

一度の失敗でも深刻に考え、自責の念が強くなり「自分はダメ人間」と自己否定する性格。

②対人に過敏な傾向

真面目で責任感が強い傾向があり、他人からはしっかり者に見られるが、内心は依存心が強い。たえず他人の顔色を伺うタイプ。

これは「嫌われたらどうしよう」という恐怖心をもっているため、周囲からは、頼りがいがあると思われる性格等の特徴がある。

③完璧主義傾向

物事を順序だててすすめるが、柔軟性が無いため、順序が変わるとパニックになってしまう。修正が困難な性格等の特徴がある。

④循環気質型傾向(ドイツ精神医学者:クレッチーマー)

社交的で親切、性格は明るい、ユーモアに富み、活動的、一方で物静かで気弱、悲観的という抑うつの要素を持っています。

また「人前では気にしない、気にしない」と言っていても、一人になると「○○で、なくてはならなかった?」と自分を責めたりする等の特徴がある。

⑤メランコリー親和型性格(ドイツ精神医学者:テレンバツハ)

保守的で秩序を重んじ一度決めた順番が変えられない、人との円滑な関係を好み、何か頼まれると断れない。

人と争うのを嫌う、自己主張がない。律儀で誠実、責任感が強く、几帳面で仕事熱心。「もっと働かなければならない」「‥ねばならない」等の特徴がある。

⑥執着性格(日本精神医学:下田光造)

責任感や正義感が強く、几帳面で仕事熱心、生真面目な性格、思い込みが強く、頭の切り替えがなかなかできない、何事にも徹底的にしなければ気がすまず、ごまかしや大雑把なことを嫌う等の特徴がある。

これらの6つのタイプの共通点

人に頼まれると断ることができない。また真面目・完璧主義。自己表現の不足など一定の傾向があります。

6つのタイプには、皆どこかに当てはまる部分があります。たとえば、仕事上では真面目で几帳面な面があり、人と争うのを嫌います。しかし

物事によっては、言いたくないことも、特に家族には自己主張します。

基本は人との円滑な関係を重んじます。そして何か頼まれるとなかなか断れないことが多い性格です。

こんな質問されたことはありませんか?

「あなたは動物にたとえるとどんな動物ですか?」という問いかけには、「私は『ネコ』です」と答えています。ネコのように自由気ままで、人から干渉されるのは苦手で少し淋しがりやです。

こんな性格の私です。性格が似ていても人によって、ストレス耐性はちがいます。自分はストレスに強いと思っている人も突然自分の調整ができないこともあります。

まとめ

現代社会で、先に述べたような性格を直す必要がありますということは言えません。

なぜなら、生真面目や責任感が強いのは何も悪いことではありません。ただ自分でも知らず知らずその思いが強くなりすぎていることで「うつ」の要因になっていることに気づいてほしいのです。

性格は変えられませんが、自分自身で手抜きをしたり、言いたいことを言ったりするコントロールが大切です。

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