デキる手術室看護師とは?ないものねだりのたわごと

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手術室の看護師

先日、札幌で手術室の看護師さん達の会合でお話を聞かせていただきました。講演のテーマは「できる手術室看護師とは?」私のような未熟な外科看護師からの「ないものねだり」のたわごとに過ぎません。

医者と看護師は正反対!

これまで、看護師の「診療の補助」をめぐり、トラブルを経験したことはありますか?


出典:m3.com

医師、看護師ともに「ない」が過半数を占めた。医師は87.7%、看護師は71.8%で、「診療の補助」の指示を受ける立場にある看護師の方がトラブルを経験していることが多かった。

そもそも医者と看護師はぜんぜん職種の違うもの。医者と看護師の仕事の内容は対照的です。違いを列挙してみましよう。

  • 患者にキズをつけるのが医者で、それを癒すのが看護師。
  • 患者を怖がらせるのが医者で、患者に勇気と希望を与えるのが看護師。
  • 医療器材を無駄使いして病院経営を危うくするのが医者で、何とか節約して病院経営を立て直すのが看護師。
  • 上司に媚びへつらつて部下に冷たいのが医者で、上司にたてついてでも部下を守るのが看護師。
  • 患者をだまして自分のやりたい危ない手術を無理やりしようとするのが医者で、医者に自覚をもたせ、まともな
  • 人間性をもつた人間に育てていくのが看護師。
  • 手術で患者が亡くなっても「自分のせいじやないも―ん」と開き直るのが医者で、自分にもっとできることがあったんじゃないか」と反省するのが看護師。
  • 猟奇的殺人手術を強行するのが医者で、ICUでその患者の最期を見届けるのが看護師。
  • 嘘をつくのが医者で、正直なのが看護師。
  • 暴言で看護師を泣かせたり患者を怒らせたりするのが医者で、それをなだめるのが看護師。
  • 床を血液で汚すのが医者で、それをモップできれいにするのが看護師。
  • スリッパを脱ぎ散らかすのが医者で、それを整頓して揃えるのが看護師。
  • 乱雑で読めない字を書くのが医者で、わかりやすく丁寧な字を書くのが看護師。
  • 身なりが不潔なのが医者で ・、清潔なのが看護師。
  • 医者は限りなく醜く、看護師は美しい。

いかがでしょうか?・考えてみると医者と看護師は正反対ですね。もちろん医者にも上の条件にあてはまらない例外はたくさんいることでしょう。

でも私はほとんどあてはまるかな。

医者は性格異常者

もっとはつきりとわかりやすくいえば、私を含めた医者はバカで幼稚で世間知らずで周囲に迷惑をかけてばかりの性格異常者です。それを社会のために役立つよう、おだてたり脅したり、うまく飼い慣らして活用するのが看護師なのです。

私は手術室では砂場で遊ぶ子供のようなもの。幼児が砂場で遊ぶとき、お母さんが砂場に連れてきてくれて、スコツプやブルドーザーのおもちゃを準備してくれて、見守っていてくれなければ何もできないのと同じです。手術室看護師さん達がいなければまったく何もできません。私は泣いて立っているしかありません。

そんな私が現場看護師のお歴々に何を物申すのか?

当日は講演する前から「やめとけばよかった」と後悔していました。だいたい、医者が看護師に対して行う講演は知ったかぶりの医学知識を披露する一方通行な内容です。

「お前ら看護師に偉い医者の俺様が教えてやる―」

といった、自意識過剰の独りよがりのつまらない講演です。

看護師向けの雑誌を見てもそうです。だいたいが医学知識をひけらかしたり、なかには自分の手術の成績がいかに優れているかの自慢に終始する見苦しいものもあります。

コンプレツクスの塊

わざと難しい表現をして自分がどれだけ難しいことを知ちているかを誇示するのはダメ医者の典型です。そもそもわかりにくい表現しかできない人は、その人自身がよくわかつていないのです。医者が書いたものを読んで、「なんだかわかりにくいなあ」と思ったら自分の頭が悪いのではなく、書いた奴がわかつていないから、と理解するのが正しいと思います。

コンプレツクスの塊「医師」
出典:薬剤師のエナジーチャージ 薬+読(やくよみ・ヤクヨミ)

「自分は偉い」と勝手に思い込むのは結構ですが、周囲に偉い人としての扱いを強要したり、周囲がそう扱わないとものすごく機嫌を悪くするバカが医者にはいっぱいいます。そういう彼らの特徴は批判にものすごく敏感で、過剰に反応することです。よほど自分の実力や立場に自信がないのでしょう。

だからちょっとしたことでも自分がネガティブ(反対)に評価されるとものすごく敏感に反応するのです。

病棟で

「センセイ、この患者さんにはもう睡眠導入剤は出さないほうがいいと思いますよ」
などと看護師が一言でも言おうものなら

「何を!看護師のクセに」

と激昂します。

「自分は人の命を左右する特権を持った医者である」「一流大学出身である」「小学校からずつと秀才だった」「一流大学医学部の医局に所属していて同じ年に入局した同僚医師のなかでは一番たくさん学会発表をしている」「高校の同級生は国会議員だ」など彼らなりの自信の礎は、どれもこれも情けない。

自分の空っぽさをむしろ誇示しているようなくだらないものばかりです。本当に、医者には人間的なカスが数多くいます。特に中途半端な大学、地方の有名大学には劣等感の塊で完全に人間性が崩壊した、というか崩壊しようにも人格がそこまで成長していない、チョーおバカさんがたくさんいます。私がその典型例です。

一番醜いのは彼らの妬みです。彼らはコンプレツクスの塊のような存在です。そして弱い者に対して冷酷残忍です。相当に根性が捻じ曲がった人ばかりだという印象を私は個人的にもっています。

医者を既に飼いならしているベテランの看護師

さて、そんな医者を既に飼いならしているベテランの看護師さん達に囲まれて、講演をやってしまったのです。

「知ったかぶりの医学知識をひけらかし、自分の手術成績を自慢するだけでいいのに。それ以上医者に望むことなんかあるはずがない。」
という視線を会場から多数、浴びていたことでしょう。

好きこそものの上手なれ

医者でしかない私が身分をわきまえずにお話した「できる手術室看護師」の条件とは

  • 手術の流れを読んで先回りしてどんどん器具を出してくれる人
  • 手術室の空気も「読んで」雰囲気にも気を遣ってくれる人
  • ずっと手術室にいて経験を積んでくれる人というようなものでした。

しかし現実にそうはいきません。その原因は何か、というお話もさせていただきました。手術の流れを読んで先回りしてどんどん器具を出してくれる看護師はまれです。

それができない理由を多くの医者は「看護師はバカで手術を理解していないから」と考えるでしょう。では手術のことを勉強すればどんどん先読みして手術器具が出せるようになるのでしょうか。

そんなことはないと思います。「手術を知っている」ことはもちろん優秀な手術室看護師の条件でしょう。ただし、そうなるために重要なのは勉強ではありません。

それは「手術を好きになること」です。手術が好きになりさえすれば、手術が理解でき、自分で手術の流れがわかるようになります。二番目にあげた項目の、手術の雰囲気も「読める」ようになるでしよう。

手術の器具がどんどん出てこない看護師や、手術のことをぜんぜん理解していない看護師は「勉強していない」ということが理由である以前に、その手術が「好きではない」ということだと思います。

ではなぜ手術が好きになれないのでしょう

ズバリ、それは外科医のせいです。外科医の手術が下手くそだったり、患者がどんどん死んでいつたり、一番原因としてあり得るのは外科医がちょっとしたことで自分を見失い怒鳴り散らしてわめき散らすという失態を演じるからでしょう。

ただこれに耐えているけなげな看護師さんはたくさんいるようです。アンケート形式で会場の二百人に「手術中に外科医が逆上したらどうしますか?」と尋ねてみると、

「とにかくその場は耐える」という意見が圧倒的でした。

しかし、ただ耐えるのではなく互いに情報を交換してみたらいかがでしよう。手術中に怒鳴り散らすバカ医者の程度は一様ではありません。「これは異常、何かご病気でもおありなのでは?」というケースもあるでしょう。

ある心臓外科の大学教授が手術中に物を投げてわめき散らすのは有名だそうです。彼が東北のある病院に出張手術に出かけて行った時も同じだそうです。彼の頭の中では怒鳴り散らして手術道具を投げつけることで何らかの脳の働きのバランスを取っているのかもしれません。

脳科学者の茂木健一郎さんに聞いてみたいものです。

看護師さんのなかには怒鳴り散らす医者を見て「かわいそうなお子様だこと」と哀れみを感じる人もいるようです。

看護師が手術を嫌う原因

看護師さんが手術をどうしても好きになれない理由はほかにも、ある外科医が生理的に気色悪い、内視鏡手術では「何をやっているかわからない」など、いろいろとあるようです。個々の手術の特徴ということもあるでしょうが、多くは医者の個性が原因。

いい手術をしたければ医者は看護師にその手術を好きになってもらわないといけない、と強く確信しています。いい手術でないと看護師の力が発揮できないということは、できる看護師の近くにはいい手術をする外科医がいるということです。

まとめ

できる看護師が惚れ惚れする手術がいい手術であり、いい手術はできる看護師に支えられています。両方の条件が満たされなければいい手術もできる看護師も存在しない、ということになります。


この記事は、吉川中央総合病院の写真を参考画像として引用させていただきました。

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