看護師転職支援金は国の社会保障と税の一体改革の体制の強化

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足りない看護職

安倍内閣が推進する「社会保障と税の一体改革」の中でも特に重要な位置を占めているのが医療介護サービス体制の強化です。現在、医療介護施設に勤務する看護職員は約160万人ですが、2025年には約200万人の看護職員が必要と推定されます。

これだけの人材を確保するには、看護職養成数の増加、離職者を減らすための看護職が働き続けられる環境づくり、そして全国に70万人いるとされる潜在看護職員の復職支援の充実が必要です。

看護職についてない免許保持者は11,385人ほど

看護職員の確保についてはさまざまな施策や提言が試みられていますが、平成27年には看護師等免許保持者の登録制度を努力義務とする「看護師等人材確保促進法」いわゆる「人確法」が施行され、届け出先であるナースセンターの機能強化が推進されています。平成28年4月時点で届出者は約2万2千人で、このうち仕事に就いていない免許保持者は11,385人となっています。

看護師等人材確保促進法の届出の状況出典:厚生労働省「復職支援、勤務環境改善に関する資料」

ナースセンターへの届け出登録者は約26%が34歳以下で、35歳以上が約74%を占めていますが、看護職員は20歳から30歳くらいまでをピークとして、それ以降は年齢が上がるにつれて就業者が減少する傾向にあり、結婚や出産を機に離職した看護職員が復職しない、という現実をあらわにしています。

各都道府県のナースセンターとハローワークが連携して潜在看護職の復職支援強化に取り組んでいますが、求人求職サイト「e-ナースセンター」の利用者は年齢が若いほど少なく、求職者のニーズとマッチしていない傾向にあるようです。一方で、民間の職業紹介事業者を利用する求人中の施設や求職者は増加傾向にあり、公的機関との差を浮き彫りにする格好となっています。

それでは、求人施設と求職者それぞれのニーズの違いについて、さらに民間職業紹介事業者の利用についてはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

看護師はなんらかの理由で転職を考えている

転職を考える多くの看護師は、程度の差はあっても、心か身体、あるいは両方が弱っている。

職場においてなんらかの理由で疲弊し、とにかくその場から離れたいがために転職を考える看護師が多いのだ。情報提供から面接まで段取りしてくれる派遣・紹介業者を便利に利用する看護師が増えているのは、心身が弱っているため思考や行動にエネルギーをかける余裕がないことも大きく関係している。

現在、看護師の紹介・派遣業者の宣伝広告がWEB 上やテレビCMで目立ち、市場の拡大をあらわしている。その動きのきっかけとなった点の1つは、2006年の診療報酬改定である。7対1入院基本料の形をとれば経営にプラスになることになり、大病院などがあわてて看護師を集めるなどして看護師不足が一気に深刻化した。

その急な状況変化の対応として、民間の派遣・紹介業者が乗り出したのである。さらに、2008年のリーマン・ショック以降には、製造業などの派遣・紹介業者が参入し、全体には業者が何社あるのか、その実態の把握はむずかしいとされているが、増大しているのは間違いない。

女性労働者の20人に1人は看護職といわれるほど規模の大きい看護職集団内で、離職する看護師が多い一方、喉から手が出るほど看護師を確保したいが求人広告やハローヮークでは看護師が集まらずにいる病院が多いのだから、大いに商売が成り立つのだ。

業者が看護師一人を紹介した際に病院から得る手数料は、その看護師の年収の2割ほどであり、年収400万円の場合の手数料は80万円になる。そんな状況のマイナス面が指摘されはじめている。業者の質にばらつきがあり、質のよくない業者は売り上げのために強引に看護師に面接を促す、紹介予定派遣であるはずなのに業者の都合で次の派遣先が決まっていた、などさまざまな手違いが生じるなどが起きている。

業者は、離職者が多いほうが商売になる面があるのだ。それに加えて、業者に紹介希望の登録をする看護師は弱っている状態にあるため、例えば不動産広告のように客寄せ用として案内している高額年収に目をとめ、なんとなくアクセスしてしまい、業者に振り回されてしまうケースも出ている。

以上の派遣・紹介業者の対極にあるといえるのが、無料で看護師の職業紹介を行い、相談も受けているナースセンターである。各都道府県の看護協会が知事の指定を受けて運営している。

看護師(求職者)のニーズ

厚生労働省の行う看護職員確保対策に関する研究報告によれば、看護師の転職を考えるきっかけとなったのは、「育児が一段落したから」、「労働意欲、キャリア継続に対する意欲」、「夫の転勤、夫の両親との同居など生活環境の変化」、「家計を助けるため」という理由が主なものでした。

このうちキャリアアップ継続に対する意欲が高いのは、離職後あまり時間を経過していない求職者で、そもそも転職を志して離職した人や、結婚や引っ越しなど通勤の問題で離職したが、期間を開けずに再就職すると決めていた、など看護師の仕事を継続することを最初から考えていた人たちが多いようです。

再就職先に対する要望や求める条件として、休日の確保、残業など時間外労働が少ないこと、施設内に託児所があるか近隣の託児施設に入れること、などが多く挙げられています。また、託児施設の利用時間、利用方法、利用料は再就職前にきちんと説明してくれるよう求める声も多く、入職した後になってから、考えていたような託児サービスが受けられなかった、という不満も多く聞かれます。

看護師が離職する最も大きな理由

看護師が離職する直接の最も大きな理由は「出産・育児」次いで「結婚」ですが、結婚や育児をきっかけに離職した看護師が現場に戻ってこないのは、看護の現場における過酷な労働環境が存在しているからにほかなりません。厚生労働省の調査でも、超過勤務が多いから、休暇がとれない・とりづらい、夜勤の負担が大きい、といった離職理由が挙げられています。

これら労働環境の劣悪さは、人間関係の悪化を招き、ストレスや疲労から看護職員の健康問題を引き起こし、さらには医療事故につながるのではないかといった不安を感じるに至り、結婚や出産を機に離職していくのではないでしょうか。実際、休みがとりづらい職場の雰囲気で体調を崩し、辞めたいと申し出ても「代わりを連れてこい」などと言われて辞められない看護師は少なくありません。

結婚・出産といった「正当な」理由によって、「ようやく辞められる」と安どするような職場に誰が戻ってきたいと思うでしょうか。こうした職場環境が看護師の復職看護師の復職を妨げる大きな要因ではありますが、これはまた別の角度から政府、行政による対策が講じられようとしています。しかし、根本にあるものは看護職などコメディカルの恒常的な人手不足にあります。ヒューマンリソースが満たされなければ本当の意味でのワーク・ライフ・バランス支援とはなり得ないでしょう。

看護職員としての退職経験のある者の退職理由

出典:厚生労働省「復職支援、勤務環境改善に関する資料」

そしてもうひとつ、離職した看護職の復職を妨げる要因があります。それがブランクによる自身の知識や技術への不安感です。医療技術や看護に関するIT化は日を追うごとに革新され、わずか1年ですでに大きく様変わりをしているほどです。それでなくともブランクのある復職者は、すぐ以前のように業務をこなせるとは考えておらず、経験者を迎えた現場の「即戦力」といった見方には大きなギャップと不安を抱えています。

看護職の復職支援研修

そんなブランクを埋めるためには、受け入れる現場側の理解と、復職支援研修やオリエンテーションが欠かせません。求職者側にはこうした復職支援プログラムに加えて、最初はパートや派遣のような勤務形態で業務に慣れてから常勤に入る「お試し期間」を希望する意見も聞かれます。

ナースセンターの知名度の低さが問題点になっている

こうした求職者のニーズを満足できず、求人施設のニーズにも応えきれていないのが、公的な職業仲介の問題点かもしれませんが、仲介機関であるナースセンターの知名度の低さ、利用率の低さがそもそもの問題点であることも見逃せません。「ナースセンターを知らない」「名前だけしか知らず、どこにあって何をしているのか知らない」「知っているけど利用したことがない」という看護師は非常に多く、職業仲介の前にナースセンター自体の知名度を上げることが課題といえるでしょう。

ナースセンターとの面談は大きなメリットがある

知名度は低いものの、ナースセンターを利用したことのある看護師からはおおむね良い印象を行けており、特に相談担当者と求職者がフェイストゥフェイスで行う面談は、インターネットとは違って細かいところまで話を聞いてもらえる、対象となる病院の情報を教えてもらえる、などのメリットがあります。ナースセンターでは相談員が看護師であることが、相談者にとって身近で心強く感じられるようです。

ナースセンターは各都道府県から委託を受けた都道府県看護協会が運営していますが、統括する日本看護協会では中央ナースセンターを運営しており、平成27年10月の「看護師等の人材確保の促進に関する法律(人確法)」改正を受けて、届け出専用サイト「とどけるん」https://todokerun.nurse-center.net/todokerun/を立ち上げました。届け出を済ませることで再就職セミナーや復職支援研修、交流会などの情報が提供されますので、再就職を目指す方は届け出ることで再就職支援の情報サービスが受けられます。

ナースセンターによる支援体制出典:日本看護協会ニュースリリース

ナースセンターやハローワークなど公的な仲介機関に対して、民間の職業紹介事業者のサービスについてはこんな意見が聞かれています。

対応が早く丁寧

ハローワークでの職探しは求職者から働きかけなければならず、面接の日程などもなかなかうまく調整できないが、民間の職業紹介事業者の場合は、登録すれば仲介業者のほうから連絡をもらえて、面接の日程も迅速に調整してくれる。

メールで1対1のやりとりができる

個人では就職を希望する施設への連絡がなかなかできず、条件等の確認したいこともうまく質問できないが、確認事項などは業者が代行してくれる上にメールでこまかなやり取りが遠慮なくできるのが良い。

相談の日時や場所をこちらの都合に合わせてくれる

ナースセンターもハローワークも相談するには各施設まで足を運ばなければならないが、民間の事業者は事業者のオフィスだけでなく、近隣のカフェやホテルのロビーでの相談など、時間や場所も柔軟に対応してくれる。

民間の業者は収入が目的のため煩わしくい

一方、民間の業者は仲介が成約することで収入となるため、頻繁に連絡があることがかえって煩わしくなることがある、メールや電話が多くて困る、という意見もあるようです。

しかし、そこはプロの業者ですから、就職しようとする施設に関する情報量はとても多く、ホームページや口コミではわからないような裏情報を教えてもらえることもあるし、求職者が直接は聞きにくい給料に関することなども明示してくれる点はありがたいですね。

派遣と職業紹介の連いを知って能動的な使い分けが必要

転職サービスを行う会社の多くは、厚生労働省に人材派遣業と職業紹介業の2つの許可を取得、もしくは届け出て業務を行っているが、その内容には違いがある。職業紹介では、1回毎に仕事・就職先を斡旋し、紹介先から手数料を受け取り、紹介会社と労働者との雇用関係や社会保障は存在しない。

一方、派遣は労働者と派遣会社が雇用関係を結び、その人が一定要件を満たしていれば社会保障が成立する。いずれの場合も、エージェントとして派遣会社・職業紹介会社を利用する場合、数ある勤務先、希望の業務時間。場所。仕事内容を選択し、コーディネーター等を介して希望・要望の交渉が可能であることが大きなメリットだ。

このメリットを十分に生かしきるためには自分の希望を明確にもち、派遣と職業紹介の違いを把握し、能動的に使い分けていくことが重要になってくる。

看護師転職へのトライアルともいえる紹介予定派遣

「紹介予定派遣」とは、派遣先ヘの職業紹介を予定して派遣する制度。派遣期間の終了する際、派遣先と派遣労働者の希望が合えば派遣先で直接雇用されることになる。要するに派遣期間が派遣先と派遣労働者のお見合い期間となる。双方の意思によって直接雇用が成立すると、派遣会社は有料職業紹介所として成立斡旋手数料を得て、派遣労働者は元派遣先の正職員となる。

転職において雇用条件はもちろん、職場の雰囲気や人間関係などは気がかりな点である。紹介予定派遣では派遣として働いている期間に、実際に自分に合う職場かどうかを見ることができるメリットは大きい。

しかし、派遣先となる医療機関によっては、紹介予定派遣を一般派遣と同じように利用して、直接雇用の確認の段階で断る、ということもあるので注意したい。

しかし条件等交渉は代行してくれる

また、自分一人ではうまく運ぶ自信のない施設との条件交渉も、業者が代わりに行ってくれるので非常に助かりますし、職務経歴書や履歴書作成の際には、文例の提示やアドバイスを受けられるのが大きなメリットになります。面接の際にも、面接官から聞かれる点などのアドバイスを受けられてとてもよかった、とする意見もあるようです。

また、就職が決まると「就職祝い金」や「転職支援金」が支給される場合もあります。この転職支援金については別の項で紹介したいと思います。

求人を行う病院、施設側のニーズとは

看護師の求職者のニーズについてはほぼわかりましたが、では、求人を行う病院など施設側のニーズはどのようなものでしょうか。現場での問題とは別に、病院など施設の経営層では人材確保や就業の定着が経営上の課題となっており、人事部門などの管理部門と看護部が連携して取り組む傾向がみられます。

看護師人材確保には予算化が必須

求人活動については人材確保に必要な費用の予算化が必須であり、復職のための看護職向けセミナー開催や、職員による紹介の報奨金制度など、看護部だけでは対応しきれない課題があります。こうした取り組みが独自に行える病院では、復職支援だけでなく看護学生のアルバイトを雇用したり、実習の受け入れ先になるなど新人看護職の確保に対する施策も活発に行われているようです。

病院独自のナースバンクを運用

さらに都市部の大病院の中には、病院独自のデータベースを利用してナースバンクを運用している施設もあります。この病院では個々の看護師の生活環境に応じて、パートタイムでの就業や看護師自身が働く時間や曜日を決められるようにするなどフレキシブルな対応を実現しています。また、看護師のライフサイクルや経験に応じて診療科や部署を決めるなど、復職支援だけでなく今後のキャリアアップに対しても配慮がなされています。

公的仲介機関よりも民間紹介事業者が優れている

もちろん、こうした病院の存在はまれであり、都市部と地方、大病院と中小規模、総合病院と単科病院などの違いはあって当然ですので、施設の状況やその土地柄によっても求人のニーズは異なってくるでしょう。しかし、復職についていえば、病院など採用する側の施設が求める求人像を明確にして、入職者に応じた人材活用をしていく必要があります。施設ごとの違いに応じた求職者と求人のマッチングを最適化するという面において、公的仲介機関よりも民間紹介事業者が優れているのは間違いのないところでしょう。

潜在看護師の復職、現役看護師の転職などを発掘してくれる

民間の紹介事業者は求人施設にとって決して安くはない費用の発生する取引業者です。しかし、求職者側の民間利用が増え続けており、公的機関よりも確実に潜在看護師潜在看護師を確保できる点からすると、今後も民間業者を継続して利用する、とする施設は多いようです。

施設側の民間事業者の利用については、潜在看護師の復職、現役看護師の転職など、必要とする人材を確保し、条件面での交渉も代行してもらえることが大きなメリットになっている点は求職者側と同じですが、最近では新卒者の仲介が行われることも少なくないといいます。求職者側に費用が発生しないため、学生でも利用しやすく、しかも自分の希望に沿った施設を見つけやすいことが大きな理由の一つとなっているようです。

転職に関していえば、休む暇もないくらい多忙な看護師が自分で転職に向けて活動することはむずかしく、こうした民間の事業者を利用することがもっとも合理的といえるでしょう。さらに、病院と看護師との間でうまくニーズを合わせてくれる事業者は、転職によるステップアップを考える看護師にとっても心強い味方といえるのかもしれません。

民間の仲介業者はインターネット上でウェブサイトを運用

こうした民間の仲介業者は、看護職や医療福祉関係者を専門に扱う業者と、広く一般の人材紹介や派遣を行う業者とに大別されますが、いずれもインターネット上で就職希望者の登録を募るウェブサイトを運用しているのが特徴です。

看護職争奪戦が活発

ちなみに、Googleで「看護師」「転職」で検索をすると、広告ではない自然検索で上位にくる事業者は「マイナビ看護師」「リクルートのナースフル」「とらばーゆ看護」など医療以外の求人・派遣業大手が運営するサイトと「看護roo」「看護のお仕事」「ナース専科」などの看護職専門のサイトとに分かれます。いずれにせよヒットする業者の数は非常に多く、常に人材不足が続く看護業界にあって、人材紹介業もかなり競争が激化しているといえるでしょう。

求職者のニーズに合うアドバイスがある

これら民間の就職仲介業者は、求職者に対してサポート担当者を専任するのが一般的です。サポート担当者は求人施設の情報提供はもちろん、求職者に対して「どのような施設がよいか」をコンサルティングし、実際の求職活動では求職者のニーズに加えて経験やスキル、性格などに応じた最適な施設選びをしてくれます。

また、求人施設への応募に際しては履歴書や職務経歴書の作成をサポートし、面接試験対策もアドバイスしてくれます。事業者の中には求職者担当と施設担当を別にしているところもあり、面接時に施設担当者が同席してくれるケースもあるようです。求職者からすると至れり尽くせりの感がありますが、それもそのはず、就職が成立すると業者はかなり高額の手数料を施設側から報酬として受け取ります。

民間の就職仲介業者はペナルティを設けている

ただし、事業者の仲介で就職した看護職員が短期で退職してしまった場合、違約金として施設側に返金しなければなりません。ある事業者では就職者の想定年収の約20%を報酬として受け取る代わりに、3か月以内で退職した場合には全額、6か月以内では半額を返金しなければならないペナルティがあります。事業者としても一度就職したからには長く勤務してもらわなければ困る事情があるのです。

さらに入職後数年を経て、仲介した看護師がさらにキャリアアップを目指して転職を考えるときに、再び自社を利用してもらうためのリピーターづくり、といった側面もあります。

民間の就職仲介業者の看護師のキャリアアップ

キャリアアップについては、平成27年10月に看護師の特定行為範囲を拡大する研修制度が敷かれ、研修修了者がより高度な医療行為が可能となる、いわば看護師の権限拡大につながるようなチーム医療体制づくりが推進されており、研修を修了した「特定看護師(俗称であり、認定看護師のような資格制度ではありません)」は医療機関から求められる人材としてキャリアアップにつながる機会が増えます。

ただし金銭的なインセンティブが発生する

民間仲介事業者には、今後転職するであろう看護師に対して先にフォローをしておきたい、という事情も見え隠れしています。こうした背景も手伝ってか、最近、民間事業者の間で金銭的なインセンティブが当たり前にありつつあります。そのひとつが「就職祝い金」や「転職支援金」といった名目で支給されるお金です。

金銭的インセンティブの流れ7つ

民間仲介事業者への登録と金銭的インセンティブは以下のような流れになっています。

  1. 会員登録
  2. 求人登録または説明会への参加 ※1000円程度の商品券やポイントプレゼント
  3. 担当コンサルタントとの面談
  4. 施設への応募
  5. 施設との面接 ※遠方から面接の場合、交通費・宿泊費を支給
  6. 就職 ※転職支援金や祝い金など名目で10万円前後の支給、引っ越し費用の支給
  7. 入職後 ※就職3か月~6か月経過で10万円前後の祝い金支給

このほかに友達紹介で5000円程度の商品券がもらえたり、単発のアルバイトや派遣業務に就くと1~20000円の商品券がもらえるなど、多くのインセンティブが用意されています。しかし、転職支援金や祝い金には早期退職での返金規定があったり、入職先の施設を指定されたりするケースもあります。

事業者には担当コンサルタントが厚生労働省のキャリアコンサルタントの有資格者もいる

インセンティブ目当てで入職する相談者は少ないといいますが、祝い金などのインセンティブよりも、求人施設の提示する条件や仲介するコンサルタントの仕事ぶりなどで判断することを優先しましょう。事業者によっては担当コンサルタント全員が厚生労働省のキャリアコンサルタントの有資格者というところもあります。

一時のインセンティブに惑わされず、長く勤務できる環境かどうか、自分のワークライフバランスにあっているかどうか、これからのキャリアアップにつながる職務であるかどうか、そうした視点からじっくりと就職先を見定めることがなにより重要です。

まとめ

厚生労働省では2025年に看護職員を約50万人増の200万人とし、看護職が医療行為を行う権限拡大によりコメディカル不足を補てんするために、同じく2025年には特定行為研修を修了した看護師を10万人養成するとしています。

また、病態に応じた看護や介護、生活習慣病や認知症などへの処置対応が求められるケースは今後ますます増えると見込まれ、専門看護師や認定看護師に対するニーズもさらに高まることでしょう。潜在看護職も現役看護職も自分にとって最も望ましいと思えるキャリア形成を実践していくために、ナースセンターや民間の仲介事業者をうまく活用していただきたいと思います。

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